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最新コラム

第79回 : 
コロナ禍で会社が株式売却!L-1ビザは保持できるの?

バックナンバー

第1回 : 
日本企業向け:アメリカ進出時の就労ビザに関して
第2回 : 
E-1ビザ申請のための「貿易」の内容とその条件
第3回 : 
特殊技能者がグリーンカードを早く取得する方法
第4回 : 
【最新情報スペシャルコラム】 グリーンカード申請の待ち時間が大幅に短縮!
第5回 : 
特殊技能者ビザ(O-1)の条件に関して
第6回 : 
多種多様なJ-1ビザとその内容に関して
第7回 : 
グリーンカード取得までに子供が21歳を超えてしまったら
第8回 : 
アメリカに小会社を設立し、L-1ビザを短期で取得する方法
第9回 : 
投資家ビザ申請における知的財産に関して
第10回 : 
アメリカを長期で離れる場合のグリーンカード保持に関して
第11回 : 
アメリカに短期で頻繁に出入りする場合のビザに関して
第12回 : 
アメリカ市民権申請の条件と方法に関して
第13回 : 
学生のステータスで就労する方法に関して
第14回 : 
市民との結婚。グリーンカード申請国について
第15回 : 
日本に住む親をアメリカに呼び寄せる方法とは
第16回 : 
DV夫と別れても、グリーンカードの申請はできますか?
第17回 : 
飲酒運転で捕まってしまっても、ビザは取得できますか?
第18回 : 
アメリカに短期で頻繁に出入りする場合のビザに関して
第19回 : 
アメリカで研修。H-3ビザについて知りたい!
第20回 : 
「第1優先」での永住権申請とは
第21回 : 
グリーンカードスポンサーが亡くなってしまった! ~ケース1 条件付グリーンカードの場合~
第22回 : 
グリーンカードスポンサーが亡くなってしまった! ~ケース2 グリーンカード申請中の場合~
第23回 : 
グリーンカード申請中の出入国
第24回 : 
H-1B雇用主変更の手続き
第25回 : 
家族を通して申請永住権
第26回 : 
離婚してもグリーンカードの切り替えは可能?
第27回 : 
Lビザから配偶者スポンサーで永住権を取得するには?
第28回 : 
非移民ビザ新規則「グレース・ピリオド」について
第29回 : 
雇用ベース永住権申請の面接について
第30回 : 
永住権申請中の日本一時帰国について
第31回 : 
投資家用 最新ビザ・カテゴリーについて
第32回 : 
「H-1Bビザ」今年は4月2日から申請開始!
第33回 : 
アーティストとして、O-1ビザで渡米するには?
第34回 : 
アメリカでグリーンカード申請中。日本に一時帰国は可能?
第35回 : 
トランプ政権下で、学生ビザはどうなる?
第36回 : 
グリーンカード抽選に当選!手続きを教えてください。
第37回 : 
グリーンカード条件解除手続きは、離婚しても申請可能?
第38回 : 
ビザ申請却下=移民法廷に出頭?
第39回 : 
アメリカで起業家としてビザを取得するには?
第40回 : 
市民と結婚して日本在住。アメリカでの永住権申請はリスク大?
第41回 : 
グリーンカード申請時の健康診断って何?
第42回 : 
市民権申請中。日本支社に移動した場合の問題点は?
第43回 : 
LやHビザ保持者の運転免許更新について
第44回 : 
2019年から変わる!? H-1Bビザ申請について
第45回 : 
滞在資格の切り替え申請方法が変更に!
第46回 : 
DUIで逮捕された!E-1ビザはどうなるの?
第47回 : 
専攻科目によってOPT延長が可能?
第48回 : 
永住権申請中に一時帰国したい!アドバンス・パロールの申請最新事情
第49回 : 
E-1ビザ取得の厳しい現状。リスクを回避するためには?
第50回 : 
プラクティカルトレーニング後の労働ビザは?
第51回 : 
大学を出ていなくてもO-1ビザは取得できる?
第52回 : 
Lビザを持っているとグリーンカード取得が早いってホント?
第53回 : 
グリーンカードスポンサーの収入が基準を満たしていない場合はどうなるの?
第54回 : 
日米間の取引が激減。E-1ビザ更新にリスクはある?
第55回 : 
H-1B期限切れが近くても、グリーンカードに申請できる?
第56回 : 
配偶者のスポンサーは、永住権保持者VS市民のどちらがベスト?
第57回 : 
コロナウイルス対策による緊急措置。ビザの面接はどうなるの?
第58回 : 
新型コロナウイルスの影響で学費が払えない!卒業前に働く方法はあるの?
第59回 : 
新型コロナウイルス禍で、グリーンカード申請手続きがストップ?
第60回 : 
コロナ終息まで待つべき?グリーンカード申請とスポンサーについて
第61回 : 
グリーンカードおよび一部就労ビザの制限・入国停止について
第62回 : 
移民局からの追加書類請求で遅延発生!?コロナ禍での猶予期間はある?
第63回 : 
グリーンカードの新料金が上がる?10月より移民局申請料金改定!
第64回 : 
コロナ禍でのE-2ビザ更新。日本に帰国した方がよいの?
第65回 : 
ビザはあるけど、滞在許可証が期限切れ寸前。どうすればよいの?
第66回 : 
アメリカで念願のレストランをオープン!コロナ禍でのビザ申請や会社登録はどうなる?
第67回 : 
ビザ発給・入国停止命令延期!ビザ更新はどうなる?
第68回 : 
今年から、H-1Bビザの選択方法が「抽選」→「給与額優先」に変更!
第69回 : 
H-1Bビザ続報!給料額優先方法が延期に!従来の抽選申請は3月からスタート
第70回 : 
申請から半年。OPTのカードがまだ届かない!どうすればよいの?
第71回 : 
帰国せずにアメリカで転職手続きは可能?
第72回 : 
グリーンカードのスポンサーになるには?
第73回 : 
E-1保持者の更新。最新事情を教えて!
第74回 : 
Eビザからグリーンカード申請へ。どんな手続きが必要?
第75回 : 
永住権申請の健康診断。コロナワクチン接種は必要?
第76回 : 
「DV-2023米国抽選永住権」受け付け開始!
第77回 : 
日本滞在中に「Re-entry Permit」が切れてしまった!
第78回 : 
E-1配偶者ビザの就労許可更新中。許可を待たずに就労は可能?
第79回 : 
コロナ禍で会社が株式売却!L-1ビザは保持できるの?

アメリカ移民法・ビザ申請の基礎

20年近くの経験を活かし、ビザ・グリーンカード申請に関する情報を事例をもとにQ&A形式でお答えします。

2022年 1月 5日更新

第79回 : コロナ禍で会社が株式売却!L-1ビザは保持できるの?

Q

私は、現在、L-1ビザで日系企業に勤めています。このたび、会社がパンデミックの影響もあり、米国の投資家に株式の大部分を売却することになりました。このような場合、私はL-1 ビザを保持しアメリカに滞在し続けることができるのでしょうか。家族もあり、特に子どもは現地の学校に通っているので今後のことが配です。

A

L-1ビザは、日本にある会社(親会社)から米国内にある会社(子会社)に派遣される人のためのビザです。このビザの主な条件は、米国にある子会社の(原則的に)50%以上を日本にある親会社あるいはその株主が、直接的あるいは間接的に所有していること、また、申請者が申請前の3年間の内、1年間以上は親会社あるいはその関連会社において管理職(L-1A)または特殊技能者(L-1B)として勤務していることなどが挙げられます。

前トランプ政権においては、ビザの審査基準に関して大企業を優遇する方向性が見られ、特にLビザの審査基準においては中小企業にとってはかなりの難関になっていました。具体的には、売り上げだけでなく従業員の数が重要な要素となり、それまでは従業員の部下が3人ほどで認可されていた案件でも7~10人以上の部下を必要とする場合がほとんどでした。そのため、仮に L-1 ビザの延長申請であっても却下されてしまうこともあったほどです。

しかしながら、バイデン政権に代わり、大企業のみ優遇の傾向は薄れてきているように思えます。L-1ビザに関しても、若干ではありますが緩和の傾向が見られ今後が期待されるところです。さらに、更新に関してもトランプ政権下では過去に認可されている事実は考慮されず、更新の際であっても新たに審査がされるとされていましたが、バイデン政権においては更新の際は以前の認可を考慮するとされるようになりました。

さて、本件に関してですが、L-1ビザのスポンサーとなっているアメリカの会社(子会社)が、株式を売却した場合、その会社がスポンサーとなり続けることができるかどうかは、日本にある親会社と売却後の米国の会社との関係が、移民局が定義するところの「親会社」と「子会社」の関係に当たるかどうかということになります。もし、この条件を満たしていれば、L-1ビザは保持できますし、またそうでなければ失効してしまう可能性があります。

移民局では、日本にある会社が子会社の株式売却後も米国にある会社を「所有」しているかどうか、また「指示を与え、規制・監督」する立場にあるかどうかということが審査の対象となります。つまり移民局は「所有権」が「指示を与え、規制・監督する十分な権限の法的所有」を行っていることとし、「指示を与え、規制・監督」することについては「事業体の経営および営業を管理・監督する権利および権限」と定義しています。さらに移民局では、株式売却後も親会社と子会社の関係において、親会社が実質的に子会社を「所有」しており、また「指示を与え、規制・監督」する立場にあれば、その「所有」関係および「指示を与え、規制・監督」する程度に変更が加えられること(親会社の所有する株式の割合や監督体制が変わるなど)は構わないとしています。また、これには二つの会社間で「所有」の割合および「指示を与え、規制・監督」する程度を同じくする50/50の合併会社も含まれるとされています。ですから、あなたの場合、あなたの会社が50%以上の株式を投資家に売却しなければあなたはL-1ビザを保持し続けることができます。

ただし、あなたの所属する会社の親会社が、合併後50%以上の株式を所有しなくなる場合(半分以上の株式が売却されたような場合など)は、実質的な「所有」の条件を満たさなくなるので「指示を与え、規制・監督」する程度においても実質的に50%を下回る場合は、ビザ・ステータスを失う原因となります。ただ、50%以上の株式を所有していないよう場合であっても、投資家があくまで投資目的だけであって経営に参加する意思はなく、子会社自身がその投資家から株主総会においての投票権の代理委任を得ており、あなたの会社が実質的な経営権を握っているような場合(例:Class B Share-投票権のない株式)は、それを証明することによってL-1ビザを保持することができる可能性があります。

移民局の規制においては、上記のように会社の構成自体に変更があった場合、申請書の変更を義務付けていますが、小さな変更であれば、L-1ビザの延長手続き時に報告するのみでよいとされ、重大かつ実質的な変更が行われた場合にのみ、即時の報告する必要があるとされています。

あなたの場合、会社が株式を売却した後、上記の条件でL-1 を継続して保持できるか否かを判断するのが先決です。もし、上記の条件を充足できないような状態になる場合は、株式譲渡がいつ完了するかを知ることが重要です。株式の譲渡は、一般的に相当の時間が掛かる場合が多いため、その間にかなりの制限があるものの、他のビザ(H-1Bなど)に切り替える方法を考える、あるいは永住権の申請も視野に入れて考えた方がよいかもしれません。

永住権の申請では、申請途中で、仮に株式の譲渡が行われたとしても継続して手続きを進めることができます。もし、株式譲渡手続きが完了するまでに、グリーンカードの取得ができなかったとしても、例えば申請途中でI-485という申請書を移民局に申請できる時点までくれば、L-1失効後も継続してアメリカに滞在することができ、また、その後に就労許可が発行されれば就労を再開することも可能です。そして、この I-485 の申請がL-1失効時までに間に合わなかったとしても、いったん日本に戻り日本のアメリカ大使館での面接まで待ち、面接後移民ビザでアメリカに戻る方法も考えられます。移民ビザでアメリカに入国すれば、入国の際にパスポートにスタンプが押され、その時点より就労が可能になります、グリーンカードは、その後1~3カ月程度で指定した住所に郵送されることになります。

注意事項 : コラム内で提供しているビザ・移民法に関する情報は一般的な情報であり、個人の状況や背景により異なる場合がございます。的確な情報詳細につきましては、移民法専門の弁護士にお問い合わせください。

2022年 1月 5日更新

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CEO/Attorney瀧 恵之(瀧法律事務所 Taki Law Offices, A Professional Corporation)

新潟大学法学部卒業。日本の法律事務所に勤務の後、インディアナ大学大学院卒業。20年以上に渡り、移民法の分野で活躍。常にクライアントの立場に立った柔軟なアドバイスが特徴。

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