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ビザ申請却下=移民法廷に出頭?

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ビザ申請却下=移民法廷に出頭?

アメリカ移民法・ビザ申請の基礎

20年近くの経験を活かし、ビザ・グリーンカード申請に関する情報を事例をもとにQ&A形式でお答えします。

2018年 5月 25日更新

第35回 : トランプ政権下で、学生ビザはどうなる?

Q

トランプ政権は、今後、特に学生ビザに対して厳しい基準を設けると聞きました。注意点などはありますか?

A

米国移民局(USCIS)は、2018年5月14日付けの公式ツイッターで、学生ビザ(F-1とM-1含む)ビザ、そして交流訪問者ビザ(J-1)とその扶養家族に与えられるビザ(F-2、M-2、J-2ビザ)の保持者に対して、不法滞在者と判断される基準を変更することを発表しました。この案は、トランプ大統領が署名した大統領令13768号(「アメリカ国内の安全を保証」)に基づく規定だとUSCISは発表してます。

USCISが発表と共に公開したポリシー・メモランダム「PM-602-1060」に記載された内容からして、留学生と交流訪問者による移民法違反、および不法滞在者となったものを、トランプ政権は厳しく取り締まる傾向になりつつあることが見受けられます。

例として、以前までは学生ビザで入国した方は、何らかの理由で通ってる学校を退学した、あるいは授業に出席しなくなっても、USCISもしくは移民裁判で移民判事からビザ保持者に「国外退去」の判決を言い渡されるまでは「不法滞在者」として扱われませんでした。通常「不法滞在者」に課せられるペナルティーは、6カ月以上・1年未満の不法滞在で、アメリカへの入国が3年間拒否されます。また不法滞在期間が1年を超越しまった時点で10年間入国が拒否されます。

つまり、今までは学校を辞めた方は、アメリカ連邦国政府機関に「不法滞在者」とみなされるまで、アメリカに1年以上滞在を超越しても、10年間の入国拒否という処罰が下されなかったという訳です。この理由としては、アメリカへの滞在期間を管理する出入記録証(I-94)に、F-1やM-1ビザの学生やJ-1ビザの交流訪問者は「D/S」(デューレーション・オブ・ステータス)と記載されていたため、アメリカへの滞在期間の制限が明確に反映されなかったことにあります。

1997年から継続していたこれまでのポリシーのメリットと言えば、元々学生でアメリカへ入国した方は、例え学業を終えてアメリカで長期間滞在したとしても、本国(在日米国大使館)で移民ビザ面接を受けた上で、移民ビザが承認されれば3年間や10年間の入国拒否期間を気にせずに、晴れて永住権保持者としてアメリカへ入国ができたわけです。もちろん、必然的にそのような状況に陥った方は、本来の入国目的に反してアメリカに滞在しているので、常に移民・税関執行局(ICE)のエージェントに逮捕された上で、移民法裁判に出廷を命じられるリスクを天秤にかけてアメリカに滞在することになります。

アメリカ合衆国国土安全保障省(DHS)の調査によると、アメリカ連邦政府16会計年度(2015年10月1日から2016年9月30日まで)には、145万人以上のF、M、Jビザ保持者の入国を認めた上で、滞在期間を超越してもアメリカから出国したことを確認できない者、もしくは出国記録から滞在期間を超越したことが確認できる者の総人数額は、Fビザ保持者が6.1%、Mビザ保持者が11.6%、そしてJビザ保持者が11.6%だと公表されています。USCISはこの数字を軽減する手立てとして、ポリシー・メモランダム「PM-602-1060」を執行したと発表しています。

ポリシー・メモランダム「PM-602-1060」によって、今までのポリシーに変更がいくつかあります。学生や交流訪問者ビザで入国した方が、過去に移民法に反した行為により「Out of Status(アウト・オブ・ステータス)」となった場合は、2018年8月9日から「不法滞在者」とみなされます。ポリシー・メモランダム「PM-602-1060」に記載されているアウト・オブ・ステータスとみなされる行為として、下記のような例が取り上げられています。

アウト・オブ・ステータスとみなされる行為
  1. F-1、J-1(交換留学者)、M-1ビザ保持者が授業に出席しなくなった日付け、あるいは移民法に反する行為(不法就労など)を行った場合。
  2. 学業を終えてFビザ保持者に与えられる60日間とMビザ保持者に与えられる30日間の猶予期間(グレース・ピリオド)を終えた日付けを超越する。
  3. I-94に記載された日付け(デューレーション・オブ・ステータスと記載されていない場合)を超越する。
  4. 移民判事もしくは不服審判所(Board of Immigration Appeals)の判決により「不法滞在者」として判断された日を超越する。

これらの状況に当てはまる場合は、早急に帰国を考えるか、あるいは学生か交流訪問者としてのステータスを復興させる手段を移民弁護士と相談する必要があります。それらの手段を取らずにアメリカに滞在し続ける場合は、場合によっては、10年間アメリカに入国できなくなるリスクが発生するからです。

1997年から続いてきた移民法の大きな基盤が変わったことにより、さまざまな面で、今までになかった問題が今後発覚していく可能性が大きくあります。特にF、M、Jビザ保持者としてアメリカに滞在している方は、より注意を払って学業に尽くす必要があるといえるでしょう。

注意事項 : コラム内で提供しているビザ・移民法に関する情報は一般的な情報であり、個人の状況や背景により異なる場合がございます。的確な情報詳細につきましては、移民法専門の弁護士にお問い合わせください。
今回のコラムニスト
Attorney大橋 幸生

カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)を卒業後、アメリカ法学博士号(JD)を取得。アメリカ法全般における判例リサーチの経験をもとに、総合的な見地からの移民法のアドバイスを行う。

2018年 5月 25日更新

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Columnist's Profile

CEO/Attorney瀧 恵之(瀧法律事務所 Taki Law Offices, A Professional Corporation)

新潟大学法学部卒業。日本の法律事務所に勤務の後、インディアナ大学大学院卒業。20年近くに渡り、移民法の分野で活躍。常にクライアントの立場に立った柔軟なアドバイスが特徴。

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