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瀧 恵之 瀧法律事務所 Taki Law Offices, A Professional Corporation info@takilawoffice.com

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アメリカ移民法・ビザ申請の基礎

20年近くの経験を活かし、ビザ・グリーンカード申請に関する情報を事例をもとにQ&A形式でお答えします。

Actualizada en 2024/11/ 1

113 vez : 日本在住の家族を含めたグリーンカード申請は可能?

Q

私は今、日本の本社からの駐在員として、アメリカの子会社で「L—1ビザ」を取得し働いています。このビザの更新は最長7年間ということもあり、現在グリーンカードの申請を考えています。日本に家族がいるのですが、子どもはまだ中学生、妻も仕事をしているため、私は単身でアメリカに滞在しています。将来的には、子どもが中学を卒業する区切りの良いところで、家族そろってアメリカで一緒に暮らしたいと考えています。日本とアメリカで離れた状態で、家族一緒にグリーンカードを申請することは可能でしょうか?

A

あなたのように、単身でアメリカで働いている状態で、ご家族共々グリーンカードの申請を考えているケースはしばしばあります。この場合、グリーンカード申請において、まずどのカテゴリーで行うかを決め、その対応を行う必要があります。あなたが日本の本社からの駐在員であることから、「第1優先」「第2優先」「第3優先」での申請の可能性が考えられます。

「第1優先」の条件
  1. アメリカの子会社の株式の50%以上を日本の会社が直接、または間接的に所有していること。
  2. あなたが駐在としてアメリカへ来る前の3年間の内、少なくとも1年以上日本の親会社あるいはその関連会社(資本関係が50%以上)で、管理職として勤めていること。
  3. アメリカの会社でも管理職として勤めていること。

このようなケースで、多くの場合ポイント(該当するかの決め手)となるのは、あなたが日本の親会社、そしてアメリカに子会社においても管理職であると言えるかどうかということです。具体的には、あなたに部下と言える従業員の方が10名(少なくとも8名)以上いるかどうかが決め手になると考えます。

この「第1優先」の手続きは、「I-140とI-485」、または「I-140とConsular Process」によって行われます。上記の「I-140」の申請では、通常の料金に2,805ドルを足せば、45日間で審査されるので、お子さんの卒業が近づいていれば、この方法を考慮しても良いかもしれません。

しかし、あなたが上記の「第1優先」に該当しない場合は、「第2優先」「第3優先」のカテゴリーでの申請を検討することになります。

「第2優先」の条件

修士号、または学士号+5年の職歴があること。

「第3優先」の条件

学士号、または2年の職歴があること。

あなたの場合、少なくとも「第3優先」の条件に該当する可能性は高いと予想しますが、もしあなたが、アメリカの会社の役員(OfficerやDirector)になっている場合は、このカテゴリーには該当しなくなるので注意して下さい。なお、このカテゴリーでの申請は、「Labor Certification」と「I-140とI-485」、または「I-140とLabor Certification」、そして「Consular Process」によって行われます。この「I-140」の申請において、通常の料金に加えて2,805ドルを支払う場合は、審査期間が15日になります。

上記の「第1優先」「第2優先」「第3優先」のいずれの手続きにおいても、申請の最後には、「I-485」か「Consular Process」のいずれかを選択することになります。「I-485」はアメリカ国内で(何らかのビザステータスを保持して)滞在している状態から申請を行い、この場合は、最後の面接もアメリカの移民局で行われることになります。そして、「Consular Process」の場合は、グリーンカードの手続きの間、必ずしもアメリカ国内に滞在している必要はなく、手続きの最後の面接は日本のアメリカ大使館において行われます。

あなたの奥様とお子さんは、日本に滞在していてアメリカのビザステータスを保持しているわけではないので、「I-485」の申請が該当しません。仮に、今から 扶養(帯同)家族のビザである 「L-2ビザ」を取得してアメリカに入国すれば、ビザステータスを確保することができますが、「I-485」の申請を行う場合は、少なくともアメリカ国内に半年ほど滞在する必要はあるので、お子さんの学校、奥様の仕事を考えた場合に、不都合が生じることになります。そこで、あなたの場合は、まず、「Consular Process」で申請を行うことが考えられます。この場合は、面接時にあなたが日本のアメリカ大使館に行き、ご家族と一緒に面接を受けることになります。

ただ、この面接を受ける際、健康診断を受ける必要もあるため、日本での滞在期間を2~3週間確保する必要があります。特に、面接後は移民ビザが発行されるまで、大使館にパスポートを預けるため、アメリカに戻ることができません。もし、あなたが仕事の都合などで、日本で十分な滞在期間を確保できない場合は、まず、あなたが「I-485」の申請を行い、あなただけがグリーンカードを取得します。その後、このケースを日本のアメリカ大使館にトランスファーさせ、奥様とお子さんが日本のアメリカ大使館において面接を受ける方法(Follow to Joinと呼びます)が考えられます。この場合、「I-485」の申請を行った後に、奥様とお子さんが、「Consular Process」の手続きを行うことになるので、1~1年半程の時間を余分に必要としますが、仕事などに与える影響を考えると合理的な方法であるとも言えます。

上記を参考に、条件にあった申請カテゴリーの中から、あなたの状況やプランに合った申請方法を選択することをお勧めします。

注意事項 : コラム内で提供しているビザ・移民法に関する情報は一般的な情報であり、個人の状況や背景により異なる場合がございます。的確な情報詳細につきましては、移民法専門の弁護士にお問い合わせください。

Actualizada en 2024/11/ 1

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Columnist's Profile

CEO/Attorney瀧 恵之(瀧法律事務所 Taki Law Offices, A Professional Corporation)

新潟大学法学部卒業。日本の法律事務所に勤務の後、インディアナ大学大学院卒業。20年以上に渡り、移民法の分野で活躍。常にクライアントの立場に立った柔軟なアドバイスが特徴。

瀧法律事務所 Taki Law Offices, A Professional Corporation

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