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トピック

owari satsuma orangeって知ってますか?

フリートーク
#1
  • ura
  • 2005/10/10 21:08

尾張薩摩?(漢字で書くとこうなると思います)を見つけました。薩摩みかんの新種なのでしょうか?ご存知の方がいらしたらくわしく教えてください。

#5
  • ura
  • 2005/10/11 (Tue) 10:24
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どうなんでしょうね?でもすごく興味ぶかいです。最近家庭菜園にはまっています。アメリカのネットでは簡単な説明しかないのでコバルトさんありがとうございます。

#6
  • コバルト
  • 2005/10/11 (Tue) 19:27
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温州(ウンシュウ)みかんについて、調べてみました。
 この名前は、原産が中国の温州であることに由来しています。江戸時代の初め頃、もともとは中国から伝わって九州で栽培されていたミカンの一種の中から、優秀な変異株を見つけ、日本で改良し栽培を広げたのが温州みかんです。しかし、今の温州みかんは中国にはなく、ただ中国のみかんの栽培の盛んな所の地名をとったもので、あくまで日本原産と言ってよいそうです。

 その原木は鹿児島県長島にある温州ミカンの古木(樹齢300年以上)とされますが、昭和10年代に枯死してしまったそうで、現在はその2代目が残っているそうです。

 江戸時代は紀伊国屋文左衛門で有名な紀州和歌山産(紀州みかん)が有名でしたが、これらは一部を除いて種があったため、種なしの温州ミカンは「子供ができなくなる」といってあまり喜ばれなかったそうです。温州みかんは明治以降世界中に伝わるとともに国内でも静岡など東日本まで栽培が広がりました。

#7
  • ura
  • 2005/10/11 (Tue) 20:45
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色々な人に尾張薩摩みかんの事を聞きました。園芸専門の業者の方にも。誰もこんなに詳しくご存知ありませんでした。とても感動しています。コバルトさんってとても勉強家なんでしょうね。私もみならってもう少しネット以外に本を読んでみようと思います。(勝手に本で学んだと思ってるのですが、間違っていたらごめんなさい。)東日本まで広がっていると言う事はきっと私の購入した尾張薩摩みかんも薩摩のみかんとが広がって今は尾張から輸入でもしているのでしょうか?それでこう言った名前になっているのでしょうかね?今日お気に入りの園芸センターに行ったのですがそこでみかんの木を色々見た所Seedlessと記されているのはこの尾張薩摩だけでした。そして薩摩みかんはありませんでした。他のお店でもすべて尾張薩摩みかんとなっていました。薩摩みかんと言う物はもう消滅してしまったのでしょうか?

#8
  • コバルト
  • 2005/10/12 (Wed) 07:59
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コバルトです。僕は勉強家ではありません。いわゆる調べもの好きオタクというやつです。
 ちょっと昔なら図書館で調べるんでしょうが、今はもっぱらインターネットです。この世界もほんとに充実しました。検索のキーワードにはいつも悩まされますが、それでもいろいろなことがほぼ調べられます。(「ほぼ」が曲者!)
 また、園芸にも詳しくありません。薔薇と百合の区別がつく程度です。観葉植物を家に置いたこともありましたが、ことごとく枯らしてしまいました。
 で、さらに調べてみました。自分で知りたかったからです。なので余談も多く含みます。御容赦を。

「みかん」という呼び名は柑橘全体のことを指す場合もありますが、正しくは温州みかんのことを「みかん」と呼ぶそうです。なるほど。
 江戸時代、紀伊国屋文左衛門で有名になった当時のみかんは紀州みかん(小みかん)で、本場である和歌山での小みかん栽培は、天正二年(1574)有田市糸我の伊藤孫右衛門が、肥後の国八代から苗木を持ち帰り植え付けたのが始まり(紀州蜜柑伝来記)とあります。当時、小みかんは、肥後では八代みかんや河内みかん、薩摩では桜島みかんと呼ばれていましたが、紀州で小みかんが一大産業として発達したことから、紀州みかんが品種名となり、今でも種名はCitrus kinokuni、英名もKinokuniで通用しています。しかし、現在では紀州みかんは地元の和歌山でも殆ど栽培がないので一般には知る人も少ないそうです。
 だから「みかん」といえば、温州みかん、すなわちサツマを指します。

 余談:シトラス系の果物を柑橘といいますが、柑とは、温州みかんのような皮のむきやすい大きなみかんを意味し、橘は小みかんの類(紀州みかん等)を指します。なるほど。

 では問題の温州みかんです。
 鹿児島県で生まれた温州みかんはそこから各地に広がりました。まず近隣の熊本県に流入し、福岡県に入って産業化し、田主丸(たぬしまる)で現在の在来系として固定。これが大分県、愛媛県及び瀬戸内海に入って幾多の系統を生みました。その一つは愛媛県立間(たちま)村・(現吉田町)の平系であり、他の一つは大分県青江(あおえ)村・(現津久見市)の早生温州(青江早生、川野早生)です。
 一方、大阪府池田方面に伝わったものが池田系を生み、これは大阪府、和歌山県に広まり、更に徳島県、高知県にも伸び、瀬戸内海にも及びました。長崎県に入ったものは伊木力(いきりき)系を生み、そしておそらくこれから愛知県に入ったものが尾張系となり、この系統は中島郡(なかじまぐん)の苗木場から東に向かって移動し、静岡県から更に神奈川県へと進んだと思われます。尾張系で大阪府泉北郡山滝に入ったものは「改良温州」と称され、主として瀬戸内海地方に流れ、山口県大島郡まで行き渡りました。
 系統別の特徴は以下の通りです。

◆在来系
 果実は大果で扁平、果面は粗で果皮が厚い。果肉は淡色で肉質は粗く、風味も劣る。通常種子を含む。熟期は尾張系より遅く、池田系よりは早い。福岡県に多いことから筑後系とも呼ばれ、これは温州みかんの原種にも近いので、品種が劣るので減少し、今日ではほとんど栽培されていない。
◆池田系
 果実は小果で丸い。果面は粗で果皮は厚くて濃色、油胞(みかんの皮のつぶつぶ)が大きく明りょうである。果肉も濃色で風味はよい。種子は非常に少ない。塾期は最も遅く、果実は貯蔵性に富む。大阪府池田の苗木場から広がったので摂津系ともいう。
◆伊木力系
 果実は非常に大果で果頂部が平たく、果こう部(軸の方)がとがって細まり果頂部の方が大きいという果形が特徴である。果皮は濃色で厚く、油胞も大きい。果肉はやや淡色で風味は良い。通常少数の種子を含む。
◆尾張系
 果実は大果で扁平、果こう部ともへこみ、花柱痕がへそになることもある。果皮は薄く、緑色で油胞が小さく、果面はなめらかで美麗である。果肉は濃色で風味良好である。種子はほとんど又は全くなく無核である。熟期は早い。来歴は明らかではないが、愛知県中島郡の苗木場から広まった。別名「改良温州」とも称される。
◆平系
 果実は大果で扁平、均斉のとれた形状である。果皮はやや厚く、あまり濃色ではない。果面はおおむねなめらかである。果肉は淡色で粗く、風味はやや良い。中心柱は比較的小さい。通常種子を含まないが、必ずしもそうとは限らない。
◆早生系
 果実は非常に大果で偏球形であるが、果頂部は平らである。果面はなめらかで、完熟すれば濃色となる。果皮は著しく薄い。油胞は大型で数か多い。果肉はやや淡色で、風味はやや淡白であるが、酸味が少ない。通常無核である。

 以上のように、温州みかんは少なくとも6系統に大別されます。しかし、今でいう温州みかんの特徴である、大振りで平べったくて皮は薄く、風味よく甘く、種がない、というのは尾張系のようです。それは改良温州でもあり、すなわち温州みかん=尾張薩摩と考えてもいいでしょうし、海外では、明治時代の初めに日本に来ていたアメリカ大使館員の夫人が、みかんの苗を薩摩国(鹿児島)で買って、本国に送ったのが最初でそのためサツマと呼ばれるようになったそうですから、温州みかん=サツマ(Satsuma)と解釈していいでしょう。やがてアメリカでの温州みかん栽培が活発になってきた時に日本から輸入されたのが尾張系だと思われます。

『他のお店でもすべて尾張薩摩みかんとなっていました。薩摩みかんと言う物はもう消滅してしまったのでしょうか?』
 薩摩みかんを在来系のみと考えるのであれば、日本も含めて消滅に近いと思われます。しかし尾張薩摩が温州みかんの主流ということであれば、それすなわちサツマと考えていいのではないでしょうか。

 ということで、これまで。こたつに入って、みかんが食べたくなりました!

#9
  • コバルト
  • 2005/10/12 (Wed) 08:09
  • 報告

補足:つまり薩摩みかんがなくなって、新種の尾張薩摩が広がったのではなく、従来アメリカで食される薩摩みかんはみな尾張薩摩だったのではないかと思われます。
 それは日本でいうところの一般的な「みかん」ですが、アメリカでの呼び名としてOwariSatsumaが定着してしまったのではないかと。
 トピ主さんが今まで食べていた薩摩みかんと尾張薩摩みかん、きっと同じ味だと思いますよ。どうですか?

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