ビジネスコンサルタント
田村 玲子 World People USA, Inc. TEL: 310-699-1953
info@worldpeople.co.jp

最新コラム

第23回 : 
アメリカ起業の一連の流れ

バックナンバー

第1回 : 
「アメリカ生活と留学&ビジネス」
第2回 : 
「MBAはビジネス成功に役立つか?」
第3回 : 
「アメリカでの就職活動と職場」
第4回 : 
「アメリカでの就労許可証と就労ビサ」
第5回 : 
「会社設立方法1 - ビジネスプラン」
第6回 : 
「会社設立方法2 - 会社の種類・形態」
第7回 : 
「会社設立方法3 - 投資ビサ(E2ビサ)」
第8回 : 
「会社設立方法4 – 会社設立の手続き」
第9回 : 
「会社設立方法5 – 会社初期運営」
第10回 : 
「マーケティング1 - ターゲット顧客」
第11回 : 
「マーケティング2 - マーケティング媒体・方法」
第12回 : 
「マーケティング3 - 実施したマーケティングを最有効に!」
第13回 : 
「ブランド作り」
第14回 : 
「S.M.A.R.T. ゴール」
第15回 : 
「上手な時間の使い方」
第16回 : 
「バランスの大切さ」
第17回 : 
「Credibility Kit」
第18回 : 
~起業をお考えの皆さまへ~
第19回 : 
「人生に変化を!」
第20回 : 
具体的なアメリカ起業までの流れ
第21回 : 
海外で生活 - どんな壁にぶつかり、どう乗り越えていますか?
第22回 : 
令和を迎えて
第23回 : 
アメリカ起業の一連の流れ

アメリカで独立・成功するために!

実際の経験を通して、アメリカでの「会社設立」過程と、それに関する情報や知識をお届け致します。

2020年 1月 21日更新

第23回 : アメリカ起業の一連の流れ

皆さま、少し遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。昨年5月に令和元年を迎え、今年はもう令和2年になるのですね。ちょっと不思議な感じがいたしますが、令和2年も元気に楽しくビジネスを行って参ります!

さて、今年最初のコラムは、最近また、日本からアメリカ進出または起業する法人と個人が増えてきておりますので、少し基本に戻りまして、アメリカで起業をする際の一連の流れについてお話しいたします。

1) 基本原則

まず、日本人である私たちが、アメリカで起業をする場合と、日本で起業をする場合の大きな違いですが、既にアメリカ市民になっている人や、永住権(グリーンカード)を持っている人以外は、必ず就労ビザや就労許可書が必要です。

2) アメリカ市民権や永住権を持っている場合

既にアメリカ市民権や永住権を保持している場合は、起業するビジネスを選び、会社名を決めて、起業のための運営資金を準備します。そしてホームオフィスを拠点に、株式・有限会社や個人事業を設立し、法人銀行口座を開設します。パソコン1つあれば、もしかすると1カ月もあれば、事業立ち上げが可能な場合もあります。

3) 就労ビザが必要な場合

(大半の方がそうですが)、グリーンカードを持っていない場合、アメリカでは日本人を含む外国人がビジネスを行う際、例え会社を設立したとしても、必ずアメリカで働くことのできる就労ビザや許可書が必要です。アメリカで会社設立 = アメリカで働けるではありませんので、そのことを覚えておいてくださいね。極端な話をすれば、日本に滞在している方でも、アメリカで会社設立を行うことはできます。しかし、会社は設立できても、その会社で自分が働くこと(お金を儲けること)はできません。

(というわけで、今回のコラムでは、弊社での、就労ビザが必要な方が起業を行う場合の流れをご説明いたします。

1. 起業コンサルティング

初めに、起業したいお客さまさんと私が最初に行うことは、起業に関するコンサルティングです。この初回ミーティングで、既に自分のやりたいビジネスが決まっている方がほとんどですが、それでも、必ず以下の5点を再確認しております。もし、以下の内容と現状が合っていなくても、将来的に近づいていただければと思っています。

ビジネスを始める前に確認しておきたいこと
  1. 起業するビジネスが好きで、自身が得意とすることかどうか?
  2. 提供するサービスやプロダクトの質は高いか?
  3. 世の中が必要としニーズがあるもの・サービスか?単なる自分の独りよがりになっていないか?
  4. 競合他社はいないのか、あるいは少ないのか。もし、競合と似たサービスやプロダクトであっても差別化はできているか?
  5. 単価の高いサービスやプロダクトを提供できるか?

これらを確認した後は、就労ビザが取得できる可能性があるかどうかを、初期のミーティングで確認します。アメリカで起業する人が申請・取得する就労ビザは、主に「E1ビザ(貿易ビザ)あるいはE2ビザ(投資ビザ)」ですが、就労ビザの取得にはそれぞれ条件がありますので、最初に条件を確認して取得できる可能性がある、と判断してからようやく会社設立・登記を行います。もしこの時点でE1ビザおよびE2ビザ取得の可能性がない、あるいはかなり難しいと判断した場合は、他のビザの可能性を模索する、もし他の選択肢がない場合は、何をすれば将来的にE1ビザまたはE2ビザが取得できるかを見極めて、1~2年後に取得を目指す方向でアドバイスしています。

2. 会社設立・登記

初回の起業コンサルティングで、皆さんのビジネスが、起業にふさわしく、就労ビザ取得の可能性もあると判断した後は、会社設立・登記となります。弊社の会社設立・登記サービスには以下の内容が含まれています。

会社設立・登記サービス内容
  • 会社に合った形態を選択(C-Corp, S-Cory, LLCなど)。
  • 連邦、州への登記(会社番号を取得)。
  • ビジネスライセンスの取得(市の会社番号)。
  • コーポレートキット作成(議事録)。
  • 株券発行。
  • ステートメント・オブ・インフォメーション登録。
  • セラーズパーミット取得など。

ちなみに、会社設立サービスは、カリフォルニア州のみならず、ネバダ州、ハワイ州、ニューヨーク州、フロリダ州、テキサス州などでも承っておりますので、必要があればご相談ください。会社設立に要する時間は、各州により異なりますが、カリフォルニア州での会社設立は、約2~3週間、テキサス州は1週間程度で完了します。

また、会社を設立する際には、当然のことながら「会社名」を決める必要があります。会社名の付け方は、以下の3つが基本だと思います。

  1. 「A」や「あ」で始まる会社を付ける(アルファベットの上にくるので)。
  2. 会社名を見るだけで、何のビジネスを行っている会社が分かる。
  3. 他の人が覚えやすい会社名である。

会社名に起業家の思いや願いが込められているのはとても良いのですが、時折、思いやこだわりが強すぎて、覚えづらい、または読みづらい会社名もありますので、その辺はご検討よろしくお願いいたします!

3. E1ビザ&E2ビザ申請に必要な「英文ビジネスプランを作成」

残念ながら、トランプ大統領になって以来、H-1Bビザ、Lビザ、J1ビザなど、各種の就労ビザ取得が厳しくなっているのは事実です。先日も、ニューヨーク州で優秀な日本人シェフにH-1Bビザが下りず、ほかにも多くの有名和食店や寿司屋が閉店を余儀なくされているという記事を読み、心を痛めておりました。もちろん、E1ビザ(貿易ビザ)やE2ビザ(投資ビザ)も取得が難しくなっているのですが、もしかすると、まだH-1Bビザよりも可能性が高く、今の時点ではH-1Bビザの代わりになるのはE1とE2ビザではないかと思います。

このE1とE2ビザを申請・取得する際に、約20~25種類の書類が必要なのですが、中でも、皆さんが起業するビジネスの「先行き5年間の英文ビジネスプラン」はとても重要です。以下が弊社のビジネスプラン概要です。おかげさまで今のところ、弊社が担当したビジネスプランで、Eビザ申請で落ちた方はおりませんので自信を持ってお届けいたします。

英文ビジネスプラン内容
  • 経営理念(Executive Summary/Mission Statement)
  • 起業するビジネスの業界調査と市場調査(Industry Market Research)
  • 会社概要
  • o 会社案内(Basic Company Information)
    o 製品・サービス情報 (Products & Services)
    o マーケティング戦略 (Marketing & Distribution)
    o 先行き5年間の会社組織図 (Organization Chart)
  • 優位性と劣位性を分析(SWOT Analysis)
  • 先行き5年間の事業収益計画と予算案 (Financial Projections)
4. E1ビザ(貿易ビザ)、E2ビザ(投資ビザ)

E1ビザとE2ビザの申請は、弊社が提携している移民弁護士を通して行います。Eビザ申請に必要な書類は前述の通り、約20~25種類と多いので、よくお客さまから「E1やE2ビザを申請するまでに、どれぐらいの時間がかかるのですか?」と聞かれます。これは皆さんがどれだけ早く全ての書類を用意できるかによりますが、早い方で約2カ月、中には半年ほどかかかる方もいます。皆さん次第ですので頑張って下さい!

【E1ビザ、E2ビザ申請に必要な主な書類】
  • 会社設立時の書類一式。
  • 日米間取引きの証明(E1ビザの場合)。
  • 投資金の送金・入金の証明(E2ビザの場合)。
  • 英文ビジネスプラン(先行き5年間が必要!)。
  • アメリカで実際に事業を行っていることを証明。
  • 就労ビザ申請者の能力、スキル、バックグラウンド、職歴・学歴など。
5. マーケティング媒体

無事に起業立上げが終わると、次はマーケティングです!アメリカでも“Marketing is Everything!”と言われるように、どれだけ素晴らしいサービスや商品を持っていても、上手くマーケティングができていなければ、見込み顧客は皆さんのサービスや商品を知りませんので買ってもらうことはできません。ですから、マーケティングは時期によって少し量を減らすことはあったとしても、決して途切れることなく、日々行ってください。一度マーケティングを怠ると、その途切れを取り戻すのに3カ月はかかると言われています。

マーケティング方法には、人に会って名刺を交換する、電話で話す、郵便でのDMなどのマニュアル媒体、ソーシャルメディアなどを使ったデジタル媒体があります。現代においても、昔ながらの方法とIT系の方法をバランス良く使い分けるのが効果的なマーケティングです。「人間らしさとテクノロジー」の掛け合わせとも言えるでしょうか。

また、ターゲット顧客が誰であるかによって、マーケティング媒体は変わるため(変える必要があります)、ターゲット顧客に一番届きやすい媒体を、早く見極めるようにしてください。例えば、一番分かりやすい例では、仮に皆さんのターゲット顧客が高年齢層の方だとすると、ソーシャルメディアのみでのマーケティングでは、ほとんど効果がありませんね(皆さん、それぐらいは言われてなくても分かっていらっしゃると思いますが…)。多様なマーケティング媒体を使って試し、その結果を分析して、一番効果的な媒体を利用してみてください。

マーケティング媒体例
  • 名刺&企業パンフレット
  • 企業ウェブサイト
  • ソーシャルメディア(Facebook, LinkedIn, You Tube, Instagram)
  • メールマガジン(e-Newsletter)
  • ダイレクトメール
  • ビジネスネットワークへの参加
  • セミナー&イベント企画
  • 口コミ

以上、今回はアメリカ起業の一連の流れをお届けしました。それでは、皆さん2020年もどうぞよろしくお願いいたします!

2020年 1月 21日更新

ワールドピープルでは、起業に関するコンサルティングに始まり、
会社設立・登記手続き、E1&E2ビザ取得サポート、
ビジネスプラン作成サービスを提供しております。

初回のコンサルティング (30分) は無料です。
アメリカでの起業をお考えの皆さまは、是非お気軽に
ワールドピープル info@worldpeople.co.jpまでご連絡下さい。

Columnist's Profile

ビジネスコンサルタント田村 玲子(World People USA, Inc.)

日本において4年生大学教育学部を卒業後、1990年に渡米留学。日本での専攻を活かし、ワシントン州にて教育学部修士号取得(MEd)。卒業後、外国人学生のアドバイザーとして2年間大学にて勤務。その間に国際ビジネスに興味が惹かれ、国際経営で定評のあるアリゾナ州サンダーバード大学にて、1998年に国際経営修士号(MBA)を取得。その後、4年間の大手日系企業アメリカ支社勤務を経て、2003年に「ワールドピープルUSA」設立。

「ワールドピープル」- その名の通り「世界人、国際人!」
21世紀を迎え、世界が刻一刻と近くなりつつある中で、今よりもっと多くの日本人の方に、世界の色々な機関で活躍して欲しいと言う願いからこの社名が生まれた。

現在は自らが得た知識と経験を最大限に利用して、企業、社会人、留学生の皆さまへのコンサルタントサービスに努めている。取り得は「元気」。特技は「そろばん」。珠算・暗算10段。日本とアメリカにおいて珠算模範演技のためT.V.にも出演。

World People USA, Inc.

21250 Hawthorne Blvd., Suite 500, Torrance, CA 90503
TEL:
310-699-1953
FAX:
310-872-5049
EMAIL:
info@worldpeople.co.jp

World People USA, Inc. について詳しくはこちらをご覧ください。