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まずはコミュニケーション。たとえ日本人が多いといっても英語を全く使わずに、日本語だけで生活できるわけではありません。英語が苦手な人にとっては自分の言いたいことが言えないというのは非常につらいことです。「じゃぁ、英語を話せるようになればいいか」と言えば、確かにそうなのですが、他言語をマスターするというのはそう簡単なことではありません。日々の生活に追われていればなかなか勉強する時間も取りにくいのが事実です。

また、日本人にとっては当たり前のコミュニケーションの仕方（文脈を読む、空気を読むなど）がアメリカや多文化では当たり前ではなかったり、日本文化ほどでは無かったりします。日本文化をメイン文化としない人とのコミュニケーションにおいて「日本文化が通じるもの」としてコミュニケーションしてしまうと、どうしても弊害が出てきてしまうでしょう。それと同時に、慣れていかなくてはいけないものでもあるため、どうしてもある程度時間がかかりますし、試行錯誤が必要でしょう。

「日本文化の維持」「英語が苦手だから」「仲良くなりやすいから」など、日本人コミュニティーに属する理由はさまざまです。コミュニティーに属することで目的を達成することができるというメリットがあるのと同時に、難しい側面も多々あります。そもそも、完璧な人間関係などありません。人と付き合いというのはある程度は負担が生じるものです。しかし、例えカリフォルニアであっても、日本人コミュニティーは狭いがゆえに、問題が発生してしまうとなかなかコミュニティーに属しにくくなってしまうものです。しかし、それを避けるために自分を作り過ぎてしまえばそれはそれでまた負担になってしまいます。狭いコミュニティー内でうまくやっていかなくてはいけないのもまた、アメリカ独特の生きづらさと言えるでしょう。