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高橋 尚志 aiTWorks INC takashi@aitworks.com

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アカウンティング × AI|経理・会計の仕事はどう変わる? AI時代に求められるスキル

ITのメッカからIT、AI情報とソリューションを発信!

インターネットの普及により、全世界全人類の生活は変わりました。AIにより近い将来もっと大きな変化が訪れます。変化を先取りし、ITとAIを上手に活用し圧倒的勝利を!ITのメッカからソリューションを発信します。

Updated on 2026/10/ 29

Vol.33 : アカウンティング × AI|経理・会計の仕事はどう変わる? AI時代に求められるスキル

1. AIで変わり始めた、経理・会計の仕事

ChatGPTやClaudeなどの生成AIが急速に普及する中、Accountingの仕事も大きく変わり始めています。

経理・会計というと、請求書の入力、経費処理、仕訳、銀行口座との照合、月次決算、財務レポートの作成など、正確な数字を扱う仕事が中心です。

これまでも会計ソフトやExcelによって多くの作業が効率化されてきましたが、AIによってさらに一歩進み、数字を入力するだけではなく、データを整理し、異常を見つけ、分析するところまで自動化できるようになりつつあります。

米国労働統計局(BLS)は、Bookkeeping、Accounting、Auditing Clerkの雇用が2025年から2035年にかけて6%減少すると予測しています。一方、より専門的な判断を行うAccountant・Auditorは同期間に5%増加する見込みです。

つまり、会計の仕事そのものがなくなるというより、仕事の中身が変わろうとしているのです。

数字を入力し、帳簿を作る業務の価値から、数字を確認し、分析し、経営にどう活かすかを考える業務へ。

AI時代のAccountingでは、この変化に対応できる人材の重要性が高まっています。

2. 日々の経理業務 × AI|入力・照合から「確認する仕事」へ

経理部門では、毎日多くの定型業務が発生します。

請求書の確認、経費精算、Accounts Payable(AP)、Accounts Receivable(AR)、銀行口座との照合、仕訳の確認などです。

こうした業務は、AIによる効率化と特に相性が良い分野です。

例えば、請求書から取引先名、金額、支払期限などを読み取り、会計システムへ入力する作業は自動化が進んでいます。

銀行取引と帳簿を照合するときも、AIによって一致する可能性の高い取引を候補として提示し、人は例外だけを確認するという仕事の進め方が可能になります。

経費精算でも、過去の処理内容や社内ルールと照らし合わせて、通常とは異なる取引を検出する仕組みを作ることができます。

これまで100件の取引を1件ずつ確認していた担当者が、AIによって抽出された10件の例外を重点的に確認する。

このように仕事が変われば、経理担当者は入力作業ではなく、数字が正しいかどうかを判断する仕事により多くの時間を使えるようになります。

ChatGPTやClaudeも、日々の業務を補助するツールとして利用できます。

例えば、長い経費規程を分かりやすく整理したり、新しい担当者向けに業務チェックリストを作成したり、社内への確認メールを作成したりすることができます。

AIを使う目的は経理担当者を減らすことではなく、手作業を減らして、確認や判断に時間を使える環境をつくることにあります。

3. 月次決算・レポート × AI|数字を作る仕事から、数字を説明する仕事へ

Accounting業務の中でも特に負担が大きいのが、Month-end CloseやYear-end Closeです。

月末になると、売上や経費の確認、銀行口座との照合、未払費用や前払費用の確認、各勘定科目のレビューなど、多くの業務が集中します。

その後、P&LやBalance Sheetを作成しても、それだけで経理の仕事が終わるわけではありません。

なぜ売上が上がったのか。

なぜ利益率が下がったのか。

なぜ人件費が予算を超えたのか。

経営側が本当に知りたいのは、数字そのものではなく、その数字が何を意味しているのかです。

この部分でもAIを活用できます。

例えば、前月と当月のP&Lを比較して大きく変化した項目を抽出したり、BudgetとActualの差を整理したりすることができます。

売上は増えているのに利益が下がっていれば、原価、人件費、広告費、物流費など、確認すべき項目を整理することもできます。

その結果を基に、経理担当者自身が実際の取引や事業状況を確認し、経営陣へ説明します。

つまり、これからの経理担当者には数字を正確に作る能力だけではなく、数字の背景を理解して分かりやすく説明する力が求められます。

AICPA & CIMAも、Accounting・Financeの役割が従来型の業務から、経営のStrategic Adviserへ変化していると指摘しています。

AIによって月次レポートを作る時間を減らし、その分を分析や経営への提案に使う。

この変化は、Accountingの仕事を単純化するのではなく、むしろ経営に近い仕事に変えていく可能性があります。

4. 予算・予測 × AI|過去を記録するAccountingから未来を見るFinanceへ

これまでAccountingの中心的な役割は、過去に起きた取引を正確に記録することでした。

一方、AIが得意とするのは、大量のデータから傾向を見つけ、今後起こり得ることを考えるための材料を作ることです。

そのためAccountingとFinanceの境界も、今後さらに近くなっていく可能性があります。

例えば、過去数年間の売上、季節性、人件費、原材料費などのデータを整理し、来月や次の四半期の予算を考える際にAIを利用できます。

売上が5%減少した場合。

人件費が10%上昇した場合。

原材料費がさらに上昇した場合。

新しい店舗や拠点を開設した場合。

こうした複数のシナリオを比較し、どの程度利益に影響するのかを考えることもできます。

AICPA & CIMAも、AIが管理会計におけるデータ分析や意思決定、予測を支援する一方で、最終的には人による判断、透明性、説明責任が不可欠だとしています。

AIに未来を決めてもらうのではありません。

AIを使って複数の可能性を短時間で検討し、その中から経営にとって現実的な選択肢をFinanceやAccountingの専門家が判断する。

これがAI時代の予算管理やForecastingの一つの形になっていくでしょう。

5. 税務・監査 × AI|便利になるほど「正しいか確認する力」が重要になる

AIの活用が特に注目されているのが、TaxやAuditの分野です。

税務では、複雑な法令やガイダンスを調査し、必要な情報を探すために多くの時間がかかります。

AICPA & CIMAは2026年、AIが税務法令の要約、リサーチ、顧客向けコミュニケーション、業務マニュアル作成などに利用され、専門家がより多くの時間をアドバイザリー業務に使えるようになっていると紹介しています。

監査についてもAI活用が進んでいます。

2026年10月にはAICPAが、企業の財務報告でAIが利用される場合や、監査人自身がAIを監査手続きに利用する場合の考え方について、新たなガイダンスを発表しました。

しかし、AccountingでAIを使う際には大きな注意点があります。

AIはもっともらしい文章を生成しても、その内容が必ず正しいとは限りません。

Tax Code、会計基準、監査基準などは変更される可能性があり、州によってルールが異なる場合もあります。

そのため、ChatGPTなどの一般的な生成AIの回答だけを根拠に、税務や会計上の重要な判断を行うことは避けるべきです。

PwCが2026年に提供を開始した税務リサーチAIでも、信頼できる法令・通達などの情報源に基づくこと、生成結果の根拠を確認できること、そして最終的には税務専門家が確認することの重要性を挙げています。

また、顧客の財務情報、銀行情報、給与情報、Social Security Numberなどを、会社の許可なく一般向けAIに入力してはいけません。

Accountingでは、AIを使うスキルと同じくらい、AIをどこまで信用してよいかを判断できる専門知識が重要になります。

6. AI時代に求められるAccounting人材とは

AIの普及によって、経理・会計の仕事は、記帳や入力を中心とした業務から、分析・判断・提案を中心とした仕事へ移り始めています。

そのため今後は、Accountingの専門知識に加えて、AIやデータを活用できる人材の価値が高まっていくでしょう。

例えば、Accounts Payable担当者であれば、請求書を入力するだけではなく、支払いデータから異常を発見できること。

Staff Accountantであれば、仕訳やReconciliationを行うだけではなく、数字の変化を分析できること。

Accounting ManagerやControllerであれば、月次決算を完成させるだけではなく、経営者に数字の意味を説明し、改善策を提案できること。

CPAやAuditorであれば、AIによるリサーチを活用しながら、その情報が正しいかを専門知識で判断できること。

このように、職位が変わればAIの使い方も変わります。

AICPAは、これからの若手CPAについても、会計の専門知識だけでなく、ビジネスを理解する力、コミュニケーション能力、テクノロジーを適切に使う判断力、変化への適応力が重要になるとしています。

つまり、AI時代に評価されるのは、ChatGPTを使えるAccounting人材というだけではありません。

AIを使って作業時間を減らし、その時間を分析や確認、経営への提案、顧客とのコミュニケーションなど、人だからこそ価値を出せる仕事に使える人材です。

aiTWorksでも、日系企業の採用支援や、今後スタート予定のCareer8などを通じて、AI時代に変化するキャリアやスキル形成を支援する取り組みを進めています。

会計業務においても、AIを活用しながら定型業務を効率化し、社内の担当者が分析や判断など、より重要な業務に集中できる環境を整えることが今後ますます重要になっていくでしょう。

自社で全てに対応するだけでなく、必要に応じて外部の専門人材やアウトソーシングを活用することも、一つの選択肢です。

AIを活用した会計業務の効率化やアウトソーシングにご興味のある企業様は、以下より詳細をご確認いただけます。

https://aitworks.com/case-study-human-resources

Updated on 2026/10/ 29

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Columnist's Profile

CEO高橋 尚志(aiTWorks INC)

青山学院大学工学部でAI(人工知能)や制御工学を研究、卒業後大手IT企業(年商6000億)にて、企業(大手及び中小企業)のITコンサルタントとして長年活躍。100万社以上の顧客企業を抱えるお客様第一主義のIT企業にてプロモーション、ITコンサルタント、システムエンジニアとしての経験を重ね、外資系企業(IBMなど)との仕事などを通して海外企業との業務取引を学ぶ。Honda、日産、シチズン時計、横浜ゴム、Sonyなど東証一部上場企業へのITコンサルや開発サポート(APIを使用した自動設計プログラムなど)にて実績を残す。その後独立しIT、アート、美容の会社を経営。2013年にビバリーヒルズの会社、2015年にウエストハリウッドの会社を買収。アメリカ中小企業(美容サロン、レストラン、IT会社など)のM&Aと投資ビザは自身の経験を通してサポートできる強みを持つ。ITコンサルタントとしてのポリシーは、「ITはツール(道具)。IT、AIの導入を通して、企業の経営を向上させて初めてコンサルタントとしての真価が問われる」

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