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- Vol.1 : モンテッソーリー教育との出会い
- Vol.2 : 「ダメ」 と言っていることは本当に「ダメ」?「ダメ」と言う前に知っておきたいこと
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- Vol.4 : 教師の心得
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- Vol.6 : モンテッソーリと障がい児教育について
- Vol.7 : モンテッソーリの日常生活の練習とは?
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- Vol.18 : もっと知りたい!モンテッソーリ教育 スペシャルインタビュー 前編
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- Vol.20 : もっと知りたい!モンテッソーリ教育 日本モンテッソーリ教育綜合研究所 実践研修室レポート
- Vol.21 : もっと知りたい!モンテッソーリ教育 スクールエイジ・プログラムスタート!
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- Vol.23 : モンテッソーリ教育「スクールエイジ・プログラム」コース紹介
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- Vol.26 : モンテッソーリ教師への道 ~現役教師インタビュー Vol.6~
- Vol.27 : もっと知りたい!モンテッソーリ教育 「モンテッソーリ育成教師育成集中トレーニングコース」レポート
- Vol.28 : もっと知りたい!モンテッソーリ教育 日本文化教育 ~扉の向こうは日本。アメリカで自分のルーツを学ぶ~
- Vol.29 : 日英バイリンガルを育てる「イマージョン・プログラム」
- Vol.30 : 「子育て中の親御さん必読!」モンテッソーリQ&A 教えて!炭川先生 Vol.1 「“魔の2歳児”が納得する効果的な叱り方とは?」
- Vol.31 : MIA@HOME ~2歳から小3を対象としたオンライン授業開始!~
- Vol.32 : 祝・開村 ママのためのイベントネットワーク「MIA Village」① “一緒にハッピーなお母さんになりましょう!”
- Vol.33 : ママのためのイベントネットワーク「MIA Village」② “ママが輝くプロジェクトが続々スタート!”
- Vol.34 : MIA Village対談 オコーマ・素子さん(看護師・助産師・国際認定ラクテーションコンサルタント)
- Vol.35 : もっと知りたい!モンテッソーリ国際学園 キンダーガーテン「5~6歳クラス」Q&A
- Vol.36 : もっと知りたい!モンテッソーリ国際学園 小学部Q&A
- Vol.37 : MIA Village対談:Miwako Cichonさん(ボランティア団体Nova Vita Foundation代表)
- Vol.38 : 新しい年度を前に ~ダイナミックでクリエイティブな時代を生きる子どもたちによりふさわしいプログラムを~
- Vol.39 : しつけで悩んでいる方必読!子どもの自律を促す「ポジティブ・ディシプリン」のススメ
- Vol.40 : 「子育て中の親御さん必読!」モンテッソーリQ&A 教えて!炭川先生 Vol.2「2歳の子どもの大泣きが止まらない!」
- Vol.41 : 「幼児教育者必読!」 モンテッソーリQ&A 教えて!炭川先生 Vol.1「子どもが集団で話を聞けるようになるには」
- Vol.42 : 「子育て中の親御さん必読!」モンテッソーリQ&A 教えて!炭川先生 Vol.3「幼稚園児の成長を促す!長い休みのベストな過ごし方は?」
- Vol.43 : 「子育て中の親御さん必読!」モンテッソーリQ&A 教えて!炭川先生 Vol.4「幼稚園で床掃除?『日常生活の練習』ってなぜ必要なの?」~前編~
- ○算数棒1から10の連続する量の体験です。
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- ○分離されている量の体験です。
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- (写真1)合わせるとこのような量になります。
- (写真2)数が大きくなればなるほど量も増えていくことを、身体で感じることができます。
- ○1と1000の量にはこのような違いがあることも、視覚と触覚ではっきりと体験することができます。
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量の体験は、最初は子ども達に理解しやすいものから始まり、次第に抽象化されていきます。 具体的な量が少しずつ抽象的に変化していくのです。
- ○1111 (千百十一) の量は、活動のなかでどのように変化していくのかを詳しくお話します。
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- (写真3)まずそれぞれの位で形が異なる金のビーズを使います。
- (写真4)その後、それぞれの位で形は同じですが、色と数字が異なるチップを使います (この時、数量は視覚的にどの位でも同じですが、色と数字の違いで見分けることができます。 量が抽象化された瞬間です)。
- ○数字に関しても具体から抽象へと伝えていきます。
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- (写真5)色と大きさが異なる数字の板で、わかりやすく伝えます。
- (写真6)その後に「1111」という数字となります。
教具の特徴としては、1つの教具に概念を1つだけ含むことにより、子ども達がよりわかりやすく活動できます。
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- (写真7)平方のビーズは 「スキップ数え」 の導入の教具です。感覚的に数が5つずつ増えていく様子がよくわかります。
- (写真8)セガン板11から20までの数字の概念の紹介です。 『 「11」 は 「1」 と 「1」 ではなく、「10」 と 「1」 だ! 』 と気が付いた瞬間です。
実際の算数教育を始めるにあたり、その時点で子ども達にある程度の基盤や基礎知識がついていなければ、数概念は理解できません。
- ○コントロール (写真9)
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算数の教具を自由自在に扱うためには、しっかりと自分の体を思い通りに動かすことができなければなりません。 大好きな日常生活の練習で行った洗濯も、自分で体をコントロールし、興味のある事に向かって集中力を注ぐことで、しっかりと算数教育にも役立っていきます。
- ○順序性と同一性の理解 (写真10)
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大きいものから小さいもの順序性がわかることも大切です。 モンテッソーリは、知性の原点とは 「同一性」 と 「区別」 を見つけることだと言っています。 理論的な考え方を構築するためにも、同一性、順序性などの知的な考えを引き出し、操作することでより知性が引き出されるのです。
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興味や探究心が学習の基本です。 このような活動を子ども達が始めたとき、知性によって動かされていると言います。
相良敦子先生は、著書 「お母さんの敏感期」 の中で 『知性の働きは子どもの自発的な好奇心を高めます。 子どもは知性を働かせるときにとても自発的になり、深い充実感で生き生きと活動を展開させます。 2歳のお誕生日をむかえた子どもが同じカップを砂場の中から見つけ出し嬉しそうに 「同じ!」 と言いもってきます。 それは知性の芽生えの瞬間です』 と述べています。
モンテッソーリの算数は、子どもたちの発達に適した無理のない状態で進んでいくもので、子どもたちの大好きな活動でもあります。 このように、算数の概念の構築はすぐに起こるものではなく、幼児期の生活に基づいて発達し展開していくのです。