心療内科医
久賀谷 亮 TransHope Medical TEL: 424-247-9642

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ゆるすということ

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被災地の「こころ」
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被災地の「こころ」 2
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夏目漱石の 『こころ』 と三島由紀夫
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被災地の 『こころ』 一年
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「こころ」 はユニバーサル
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自分のことが嫌いな人へ ~自尊心について~
第10回 : 
ブレイン・フィットネス
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脳の錯覚とポジティブ思考
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不確実性とつきあう — 不安克服法 —
第13回 : 
フェイスブックの心理学 【1.フェイスブック依存】
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薬をつかわない 「うつ」 の治療最前線
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フェイスブックの心理学 【2.つながるほど孤独】
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「うつ」 今注目の最新治療 『TMS』
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フェイスブックの心理学 【3.コミュニケーションの変容】
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アンチエイジングの心理学 1
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アンチエイジングの心理学 2
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「物忘れ、お困りですか? 外付け『記憶』ハードドライブをお買い上げください」。 —脳科学最前線:脳を補う、創る—
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The Secret Life of Walter Mitty ~自尊心について 2~
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パニックって? その1
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マインドフルネス 2 - 比較文化論
第49回 : 
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セックスレスの心理学
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あなたの脳を知る
第52回 : 
最新「こころ」の研究
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Deep TMS
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第62回 : 
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人工知能(AI)―人間が引退する日―
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自己肯定感と承認欲
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第77回 : 
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第78回 : 
日本の開国
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自尊心について5
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「セリーナ・ウィリアムズと怒りの心理学」(怒りとこころ2)
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「日日是好日」
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多様性の教科書
第89回 : 
ゆるすということ

『こころにまつわるおはなし。』

「こころ」 をキーワードに、様々な話題を提供します。

2016年12月 22日更新

第63回 : 人工知能(AI)―人間が引退する日―

人工知能(AI)が再びブームとなっておりますが、こと、これに関して一言で言えば「自己矛盾」です。必ず言われるのは、人工知能に人間が取って代わられるのではないかという恐怖です。自分自身である脳を取って代わり得る人工知能を自らが作る、そして自己と自己が作ったものとに衝突と矛盾が発生すると言う現象です。

Artificial Intelligenceと聞けば、一般的にはSF映画等のイメージがまだ強いのでしょうか。アニメ『攻殻機動隊』のタチコマや、映画『アイアンマン』のJarvis、ロビン・ウィリアムズ主演の映画『アンドリューNDR114』、そして実在するものではSiriやPepperが頭に浮かび ます。こうして見てみると、一口にAIと言っても統一性があるわけではなく、兵器から実体を持たないクラウドシステム、ロボットのブレインとしてなど、かなり 多様に実装できる可能性があることが見受けられます。

AIとは、人工的にプログラムされた知能体(あるいは知能ネットワークと呼ぶべきか)で、与えられた処理能力の複雑さによってレベル分けされていますが、最高レベル4のAIの場合、 ディープラーニングなるアルゴリズムを用いて自身で物事を学習、適用しながら進化していくことができるようです。

1960年代に、AI生みの親でありコンピュータサイエンスの巨匠と呼ばれるジョン・マッカーシーがダートマス大学在学中に発表したリサーチで、初めて“Artificial Intelligence”という用語を用いたところからAI史が始まります。彼が開発した言語LISPは現在もAIの主要言語として使用されていますが、その最終目標はヒューマン2.0の完成、と言ったところでしょうか。

ではその目標が達成される、とは具体的に何を意味するのでしょう。

最近では、国民一人一人の行動・言動を監視/分析し、自習能力を経て、国家そして個人に脅威となりうる存在を事前に予想し犯罪を阻止するマシンをテーマとしたCBSの人気海外ドラマ『Person of Interest』が(可能・不可能はともかくとして)一つの目標地点として考えた際、非常に興味深いものでした。

人間の手となり足となるロボット開発ブームや医療界におけるクローン技術に次いで、Artificial Intelligence は新たな可能性と脅威をもたらす、と懸念されています。一つの大きなメリットとしては、やはり上記ドラマのようなビッグデータを軸にした国家セキュリティ等 への適用ですが、デメリットでは職業における主導権交代が大きな例として挙げられており、10年以内にはカスタマーサービスや、自動操縦テクノロジーを用 いてタクシードライバーまでが取って代わられるかもしれない、のだとか。

ビル・ゲイツやスティーブン・ホーキングを筆頭とした世界的インフルエンサー達がAIテクノロジーを高く評価すると共に、そのリスクについて人類の必要性が無くなる可能性もあり、まさにパンドラの箱を開けるような行為だと警告しています。

もちろん、言うは易しですが、この人工知能プロジェクトの大きな壁となっているのが“Common Sense”、いわゆる常識を教えることなんだそうです。東大准教授であり日本における人工知能先駆者である松尾豊氏の著書『人工知能は人間を超えるか―ディープラーニングの先にあるもの』でも、我々人間が当たり前だと思っている知識は実はかなり膨大であり、今現在もそのインプットは追いついていない、と述べられています。

機械が人に追いつく日が来るのか否か…人であって人でないものの存在を私達は情熱を持って常に追い求めている気がします。

先にある未来を担うのは引き続き人間なのか、それともAIに判断を委ねて“イノベーター”としての引退を迎えるのでしょうか。

この話題について大変示唆に富む記事が以下。バラク・オバマが退任する前に、MITメディアラボの伊藤譲一氏と対談したものです。

バラク・オバマが伊藤穰一に語った未来への希望と懸念すべきいくつかのこと (WIRED.jp)

トランプ大統領の誕生直前に、バラク・オバマがホワイトハウスから問いかける最後のメッセージ。AI、自律走行車、サイバーセキュリティー、シンギュラリ ティ。デジタルテクノロジーが引き起こす社会的、経済的、倫理的な困難に、アメリカは、世界はいったいどう立ち向かうべきなのか。

汎用AIが10〜20年で出現するとのJoi氏の指摘、オープンであることの重要性、価値観、人間のコミュニケーション/関係性、格差防止のベーシックインカムについての話、そして人間の良識が最後は問われています。

オバマさんの人間性がクローズアップされる(弱さを受け入れれるところ、良識のあるところ、政治は抜きにして、この人を人間として信じれるという直観です。こういう直観って正しい。政治家としては優しすぎるのではと心配してしまうぐらいの人間性を感じる。この人物を選んだアメリカは自らを誇りに思うべき)。

彼は言う。

「楽観的なんだ。人間はこれまでにたくさんのいい仕事をしてきた。これからも長い時間をかけて同じように取り組んでいけばいい」。

2016年12月 22日更新

くがやこころとからだのクリニックでは、
「こころ」 にまつわる様々なご相談や、こころの健康チェック、ケアを提供しています。

▼ドクター久賀谷による「マインドフルネスx脳科学」ホームページを開設しました!

https://www.beinamoment.org

ドクター久賀谷によるマインドフルネス 著書・旅企画・コーチングをまとめて紹介。クリニックと合わせてよろしくお願いします!

▼「患者さまの声」ページ 随時更新中!

https://thmedical.org/diagnosis/testimonials/

クリニックホームページ内で診療を受けられた方の動画・音声、そして寄せられたお手紙などをご覧いただけます。
診療セミナーやマインドフルネス・TMS治療に関する患者さまの声。

▼心療内科専門医による各種プログラム
不安/パニック より早い改善をカウンセリングとお薬またはTMS治療を必要に応じて組み合わせることで実現
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マインドフルネス認知療法
認知行動療法カウンセリング
こころとからだ・プログラム → ストレスによる身体の症状の緩和
トラウマ治療 (EMDR)
禁煙プログラム
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体重マネージメント
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心療内科医久賀谷 亮(TransHope Medical)

イェール大学医学部神経精神科卒。日米医師免許。趣味 : トライアスロン。TransHope Medical / くがやこころとからだのクリニック院長。「TransHope」 は、Transglobally (国境を越えて)、Transculturally (文化を超えて) に、Hopeを手渡していくことを意味します。

眠れない、疲れやすい、集中できない、気分が晴れない、ストレスによるこころとからだの反応、ライフスタイル改善(体重、仕事パフォーマンス、喫煙)、うつ、パニック、ADHDなどに医学的診察とケアを提供します。

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